キャレたんと一緒にインフラ講座
06 インフラ x 海外交通

橋を渡って未来へ!日本と遠い国をつなぐインフラ物語

私たちが毎日使う電車やバスが走る道路や橋。こうしたインフラは 、日本だけでなく世界中の人々の暮らしにも欠かせないものです。実は日本は、遠い国々でもインフラづくりに関わり、その国の未来を支えています。
なぜ日本が海外の公共交通や橋の整備をしているのか、それによってそんな変化がうまれたのでしょうか?

交通インフラ整備で一石多鳥

交通インフラの整備は、実は皆さんが最近よく耳にする「SDGs」が掲げる複数の目標にもつながります。貧困解決、教育機会の拡大、経済成長など、一つのインフラプロジェクトで多くの課題を同時に解決できる「一石多鳥」の効果があるのです。

例えば、道路が一本整備されると、農家は農産物を効率よく市場に運べるようになって収入が増え(1.貧困をなくそう)、救急車が病院まで迅速に患者を運べるようになり(3.すべての人に健康と福祉を)、子どもたちの通学時間が短縮されて教育機会が広がり(4.質の高い教育をみんなに)、企業が進出しやすくなって新しい雇用が生まれ(8.働きがいも経済成長も)、都市と地方のバランスの取れた発展が実現します(11.住み続けられるまちづくりを)。このように、たった一本の道路や一つの橋でも、複数のSDGs目標の達成に貢献できるのです。

世界に橋を架け50年、今でも暮らしに貢献

インフロニアグループの三井住友建設の海外建設事業は、1971年のタイでの橋梁案件から始まり、50年以上の歴史があります。これまで、タイ・バンコクを流れるチャオプラヤ川に架かるODA関連工事のうちによる9橋の建設施工に携わってきました。

1971年に完成した「プラ・ピンクラオ橋」は、この橋の成功がきっかけとなり、その後日本の円借款案件として10件以上の橋がチャオプラヤ川に架けられたという記念すべき第1号となりました。バンコク中心部とつながっていて、竣工して50年以上が経った現在でも、タイで多くの交通量を支え、人々の暮らしに貢献しています。

チャオプラヤ川と支流の橋梁の地図

未来をつなぐ金色の橋

その後も挑戦は続き、2015年3月に「ノンタブリ橋(工事完成後、タイ国3世王の名前を授かり”Maha Jessadabodin Bridge”と命名されました)」が完成しました。この橋は、日本の最新技術とタイの未来をつなぐ特別な橋となりました。

ノンタブリ橋はバンコクの深刻な交通渋滞を解消し、物流を効率化することで、タイの産業発展と都市環境の改善を目指して建設されました。チャオプラヤ川の川幅はとても広く、200mもの長いスパン(橋脚と橋脚の間の距離)を確保するという大きな技術的挑戦となったため、長いスパンの場合に採用される「斜張橋」という高い塔を持つ形状も候補となりましたが、景観への配慮からタイで初めて「エクストラドーズド橋」という、塔が低くて圧迫感の少ない形状が選ばれました。

斜張橋(左)とエクストラドーズド橋(右)の構造図

日本からタイへの新しい技術移転の意味も込めて完成したノンタブリ橋は、ケーブルや装飾も美しい金色に輝き、遠くからでもひと目で分かるほど美しい橋になりました。橋脚には「日本とタイの友好と協力の証として、日本の政府開発援助(ODA)によって、2015年に完成しました」というプレートが掲げられています。ノンタブリ橋は、単なる交通インフラを超えて、技術移転と国際協力を象徴する「未来への橋」となりました。

ノンタブリ橋 写真

世界を支える架け橋

現在、三井住友建設は、アジアやアフリカなど世界各地で、現地の人々の生活を豊かにするインフラづくりに取り組んでいます。今後もインフロニアグループの総合力と技術力を活かして、持続可能な社会の実現と国際協力に貢献していきます。皆さんの中にも将来、世界の人々の暮らしを支える「橋」を架ける仕事に携わる人がいるかもしれませんね。

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