キャレたんと一緒にインフラ講座
02 インフラ x 学校

いま、学校が変化している!
新しい時代の
”よりよく活かす”とは!?

いま学校が変化している。君は、そのことを知っているか!?

日本の学校は多様な変化を遂げています。新たに建設される学校では、木材を取り入れることが注目され、強くて頑丈なコンクリート製から木造の建物へと変化しています。また取手市では廃校になった小学校の校舎がクリエイティブな人材研修センターに生まれ変わりました。
なぜ、日本の学校に変化が起こっているのでしょうか?

都市部では老朽化、地方では遊休化が課題に

現在今、多くの校舎で老朽化という課題に直面しており、特に都市部では建替えや改修が急務です。これらの校舎は数十年前に建設され、その大規模な建築における環境への配慮にも関心が高まり、木材仕様が再評価されています。
一方、地方では人口減少により廃校が増加し、2021年5月1日時点で全国には8,580校の廃校、そのうち1,917校は未活用のままです。これらの施設がそのまま放置されることで、地域の交流機会が減少し、施設が遊休化してしまいます。これにより、地域全体の活性が低下し、コミュニティの魅力が弱まるという負のスパイラルが発生します。安全性を考慮しつつ、これらの施設の有効活用が求められています。

インフロニアの挑戦

インフロニアは、学校施設を取り巻く課題に対して、“よりよい“社会の実現を目指して積極的に取り組んでいます。
まずは、新築およびリノベーションにおいて木材を使用する取り組みです。木材利用が環境に悪影響を与えているとの誤解がありますが、適切な伐採と植林、間伐を行うことで、森林の健全な成長を促し、二酸化炭素の吸収を増加させます。また、間伐によって、光が地表に届き、下層植生の発達が促進され、森林の多面的機能が増進します。さらに伐採された木材が建築物として使用することで、二酸化炭素は木材に固定化され、温暖化防止に役立ちます。持続可能な社会の実現には、適切な木材の利用と植林などの森林管理が重要なのです。
次に、遊休校舎の再活用です。たとえば、茨城県取手市の旧白山西小学校は、研修と宿泊が可能な「ICIキャンプ」として地域の歴史と記憶を尊重しつつ、新しい価値を創造する場として活用されています。こうした施設が存在することで、首都圏との交流人口の増加し、ひいては地域経済の活性化に寄与することも期待されます。地域の特性を活かし、持続可能なコミュニティの維持に貢献する取り組みも進めています。

教室を活用したコミュニケーションルーム

身の回りにも“よりよく活かす”チャンスはたくさんある!

木材は耐久性に優れた建築材料ですが、その特性を維持するためには、日常の掃除や換気をするだけでも、木材の劣化を防ぐ効果があります。また、古くなった建物でも、日々の手入れをしっかり行い、補修やリノベーションを行うことで生まれ変わることができます。学校などのみんなで使用する施設の清掃などは誰でもすぐに実行することができる“よりよい”社会の実現だと思いませんか。
また、遊休施設も地域の人々や行政と相談すれば、新しい活用する方法が見つかるかもしれません。このような地域の活性化には、市民一人ひとりの協力が欠かせません。地域のイベントに参加やボランティア活動を通じて地域の人々と交流することから始めてみませんか。企業もこうした活動に関心を持ち、支援しています。地域の活性は私たち一人ひとりのアクションの積み重ねで実現します。一緒に力を合わせて、“よりよい”地域社会を築いていきましょう。

写真:1dayサマーアートキャンプin前田建設工業ICI総合センター2023(令和5年度山王小学校アーティストと児童の交流プログラム【成果継承発展事業】)より引用
主催:取手市教育委員会

さらに探求しよう!

■校舎のリノベーション:ICI総合センター

■木でつくられた校舎:桐朋学園

■文部科学省:廃校施設等活用状況実態調査、余裕教室活用状況実態調査について

■森林のはたらき、木の役割。地球温暖化と森林の関係とは

■林野庁:間伐とは?